D坂の殺人事件 あらすじ・感想・ネタバレ

映画

D坂の殺人事件 [DVD]
公開1998年
ジャンルエロティックサスペンス
時間90分
視聴U-NEXT
本ページの情報は21年4月時点のものです。
最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
R-15


気になってはいたものの、パッケージのパンチの強さになかなか手を出せずにいた作品。

見放題で見れるサービスにめぐりあえていなかったのもあったんですが、

今回U-NEXTで配信がスタートしてこれは見なければ!と。

あらすじ

ある日、主人公蕗谷清一郎は古本屋主人の須長時子から責め絵師・大江春泥の【不知火】の贋作作りの依頼を受ける。

蕗谷は見事【不知火】贋作を作り上げ時子に手渡すと、次は見本のない春泥の【明烏】の贋作を作って欲しいと依頼された。蕗谷は時子が手配したモデルをもとに【明烏】の贋作づくりを試みるが、思うものが描けず苦心。ふと鏡に目をやると、そこには美しい自分の姿。蕗谷はとりつかれたように自分をモデルに【明烏】の製作に明け暮れた。

【明烏】完成後再び時子の古本屋を尋ねると、そこで春泥のモデルが時子だった事実を知る。後日料金を支払うのでまた来て欲しいと時子に言われその場は一度帰宅。

2日後、蕗谷は再び時子の古本屋を訪れ、その手で時子の首を絞め殺してしまう。

こちらの作品はR-15指定なのもあり…性的表現が含まれます。ちょっと過激。

苦手な方はご注意を。

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感想

物語としてはこの性的表現無くても問題ないね?って感じではありましたが、作風を尊重しているのかな?と。

因みにですが、1998年版のD坂の殺人事件は原作の『D坂の殺人事件』と『心理試験』、『屋根裏の散歩者』を合わせて原作とした映画のようです。

残念ながらどれも知らないのですが…それが不幸中の幸いか、楽しく見ることができました。

言わずもがな真田広之目当てで見始めましたが…これは…

真田さんファンは見たほうがいいですね。

間違いなく。

~不知火完成

ある日、主人公蕗谷清一郎(ふきやせいいちろう)は古本屋主人の須永時子(すながときこ)から責め絵師・大江春泥(おおえしゅんでい)の【不知火】の贋作づりの依頼を受ける。

蕗谷は不知火を完成させ時子に納品するが、新たに【明烏】の贋作づくりを依頼されることになる。

冒頭の真田さん(蕗谷)の女装がお綺麗で見惚れてしまいました。

しなやかに絵に寄り添うように体を床に預けながら鏡に自分を映し、

絵に自分と同じ口元のほくろを描き加え、筆を咥えて体を起こす。

その一連の流れがなんとも美しくてたまりませんでした。

 

シーンは飛んで、普段の蕗谷。

夜の明かりの中で爪の手入れをしているシーンで、彼はLGBTなのかな?などと思ったり。

これに関しては最後まで特に触れられることはありませんでしたが、それっぽいシーンがちょこちょこありました。

そこへ時子が突然蕗谷の前に現れます。

ホラーかよ?!

夜のシーンは全体的に暗くコントラストが高いので見えにくいんですよ色々。

ホラー感が増します。(ホラー要素はありませんが。)

何度も呼んだけど出てこなかったから勝手に上がらせてもらったという時子。

そして、偽物づりにしては不用心だこと。と付け加えます。

蕗谷は表向き美術品の修復屋として仕事をしていますが、実は贋作づくりは天下一品の腕前なんです。

それにしても偽物づくりとはひどい言われようです。

さて本題。時子はとある絵を差し出します。

責め絵師・大江春泥の作品

明治の中頃から終わりにかけて活躍した伝説の責め絵師と呼ばれた男。

特異な作風故に、世間の受け入れるところとならず10年程前にのたれ死に同然でこの世を去った。

つまり、死後に価値が出た絵師ですね。

この絵を扱う蕗谷の手付き、春泥のことを語る表情がとても素敵。

そして、大江春泥でこんなに凄い作品を見たのは初めてだと。

抑えながらも興奮を隠しきれない感じがたまりません!

所在不明の幻の連作集【不知火】

お蝶さんというモデルを責めに責め抜いて書いた曰く付きの…

この不知火の贋作をこしらえて欲しいと時子から依頼されました。

春泥の絵は天井相場のようで今を逃す手はないと時子。

大金を積まれますが、お金で動かない蕗谷に

春泥の贋作づくりに成功したものがいないことを突きつけた上で

できないってなら引き下がりますと半ば挑発的な時子。

それにのせられる形で蕗谷は依頼を受けました。

いいですねぇ。この静かな戦い。

挑発されているとわかりながらそれにのって片方の口角を上げる蕗谷。

SEは古臭いですが、感情表現はとてもうまいSEだと思いました。

  

そこから蕗谷は贋作づくりに没頭します。

真剣な面持ちで絵を隅から隅まで研究。

途中でタバコに火をつけ思いにふける。

真田さん昔の映画作品だとちょこちょこタバコ吸うシーンがあるんですがあまり肺に入れないタイプの吸い方をする印象があります。

だから何だと言われれば、ただそうなんですとしか答えられないんですが。

あまりお好きじゃないのかな?

まだ見てない作品も多いので確証はないんですが…。

紙を選び、絵の具を選ぶ。

真剣な面持ちで慎重に春泥の絵を写します。

本当にお美しい。

 

場面が代わり、ここで明智小五郎登場。

結構重要人物になる探偵さんです。

もともと名のある探偵さんでしたが、その後姿をくらまし宿屋にて本の山に埋もれてました。

明智は大分ボソボソとした口調なので結構聞き取りづらかったです。

この作品結構喘ぎ声等の演出が多いので最初からヘッドホンで聞いていましたが…

この時点での明智の喋りはヘッドホン必須だと強く思いました。

ヘッドホンしてても聞き逃しそうです。

 

場面はまた蕗谷へ。

判子を彫り、最終仕上げに取り掛かります。

ニスのようなものを絵にほどこし、粉をかける…なにやってるんだろう?

そして絵を…かまど(?)へ。

何やってるんだろう?

無知な私には到底わかりません。

絵というのは奥深いんですね。

いや、すべてを再現しなければならないから、ここまでするんでしょうか?

こういう作業をこなす映像を見ると自分もなにか作りたいという意欲が掻き立てられます。

贋作を二組完成させ、本物と照らし合わせます。

照らし合わせが終わり蕗谷は本物の絵を口に咥え、贋作を箱にしまうと

春泥の絵を火鉢へ。

え?!

本物を焼いてしまうの?!どういうこと?!

 

その後時子に【贋作】【本物と偽った贋作】を納品。

時子は見事に騙され、お金を蕗谷に納めます。

仕事が一段落したかと思いきや、時子から「この仕事には続きがある」ことが伝えられます。

春泥の【明烏】を6枚。こしらえて頂きたいのです。

明烏の依頼~時子殺害

【不知火】を納品した蕗谷は次に【明烏】の贋作を作って欲しいと時子に依頼される。

が、【明烏】の見本はないという。

時子に口説き落とされ蕗谷は明烏の製作を引き受けることに。

明烏完成後、蕗谷は時子がいる古本屋に足を運び明烏の贋作を納品する。そこで、時子から春泥のモデルが時子自身だった事実を知らされる。突然の訪問だった為、時子はお金が用意できていないとのことで、後日再度訪問する約束をする。

蕗谷は後日、時子がいる古本屋に訪れると時子の首を締め殺すと、【心理學と犯罪】という本を手に古本屋を後にした。

見本がない【明烏】を不知火の倍額で依頼され最初は渋るも、

その手には春泥の魂が宿っている・モデルを提供する

と口説き落とされ、依頼を受けることに。

蕗谷はなんとも読みにくいお顔をされますねぇ。

そして時子の強引さと口説き文句がおしゃれで…頭の良い人なんだなぁと。

 

モデルが家に到着し、絵を描き始めるもののどうもしっくり来ないご様子。

筆を口に咥えるの反則ですっ!

てか、この映画は何かしらを口に咥えるシーン多いですね。

美しく色っぽく映るからですかねぇ。

モデルの外見やポーズを変え描こう思うも苦心。

モデルとの契約も終わってしまいます。

なんかわかる気がするなーと。なんかしっくり来ない事ってありますよね。

なんか違う。描きたい気持ちはあるのに何かが足りない。

蕗谷はモデルの女の子に強引に押し倒されるも…多分…反応しなかったんでしょうね。

モデルの子が冷めた目で引き下がり、高笑いをしながら帰ってしまいました。

うーん。強引にキスされて胸を無理やり触らされて…なにもない。うーん。色々察しよう。

最初は抵抗していたものの、途中で全くなにもしなくなった様子がなんとも切ない。

 

1人残された蕗谷は体を起こすと、無理やり口づけをされて唇に残った紅を乱暴にふき取ります。

とその時鏡に写った自分の姿に何かを見出しました。

残った紅を伸ばすように唇に小指を這わせる姿がとても可憐で艶っぽいんです。

とろっとした目がいつもと違う美しさで新鮮でした。

蕗谷はモデルが着ていた女郎の着物とかつらを身に着け、自らの体を縄で縛り上げます。

こ…これは…(ゴクリ)

なんだろうか…エロティックサスペンスって特に魅力を見いだせていなかった自分が正直いたんです。

別にエロはいらなくない…?と…。

しかし今回ばかりはありがとう…。神様…。ありがとう……(昇天)

しっかりお化粧もほどこしていらっしゃって…。

ぱっと見真田さんってわからんですね。ここまでくると。

体をくねらせ、着物を自らはだけさせ紙に筆を走らせる。

手入れされた爪が光るのがまたいいですね。

これぞ妖艶

モデルである自分と絵師である自分の行き来しながら作品作りに没頭

最後に絵に自分と同じ口元のほくろを描き加える。

最後の一筆の際に舌に筆を添わせたのは…もう…これは…

 

完成した【明烏】をもって古本屋に出向き時子に納品。

時子はモデルの子から蕗谷の調子が良くないことを聞かされ、どうしたものかと思案した結果

春泥のモデルの写真を蕗谷に見せることに。

春泥のモデルは「お蝶」という人でしたが…それは若かりし頃の時子でした。

それを見た蕗谷は動揺している様子。

なんだろう?

ただビックリしてるだけかな?なんて思ってました。この時は。

時子は蕗谷が訪問してくるとは思っておらず、お金が用意できていないので明後日またいらしてくださいとのことで。

蕗谷は17日の昼過ぎに出直すことになりました。

 

古本屋から出た後も何かを考えている様子の蕗谷。

家に帰っても考え込んでいたが、部屋の明かりを消し、鏡に映る自分の姿を確認。

考え込んでいた時はビシッと決まった目つきだったのに、鏡に写った自分を見る目はとても艷やかなんですよね。

 

時子は闇取引(?)で蕗谷の贋作を出品。

そこで時子は絵には本来ないはずの口元のほくろに気づく。

 

17日。蕗谷は再び古本屋を訪ねる。

店では時子が心理学と犯罪という本を読んでいた。

奥の間へ案内され、時子が「お聞きしたいことが」と背中を見せると蕗谷は抱きしめる形で時子を包む。

最初はその気になったと思った時子だったが様子が一転。

「このままあんたに、生きてもらうわけにはいかないんです。」

そう言うと蕗谷は時子の首を思い切り締め上げ殺してしまう。

殺した後の蕗谷の落ち着きようが物凄いですね。

髪を整え荷物を手に取り、手を合わせて部屋を後にし、時子が読んでいた心理学と犯罪の本を持ち古本屋を後にします。

一切動揺のない行動凄い…。完全に殺しに来てる…。

 

時子が殺された後、近所の蕎麦屋に居た古本屋の斎藤が帰宅。

時子が殺されていることに気づくと激しく動揺し転倒。

その際に鉢に隠された大金を見つけ、その金を懐に入れた後に女将さんが殺されたと大声で近所に知らせ巡回中の警察官に通報した。

いや、普通の人間はこうだよなって。お金を懐に入れるかどうかは別として。

明智探偵復活~事件解明

時子が殺害された後、近所の住民が尋問を受ける。最初は第一発見者の斎藤が犯人の可能性が高いと見られていたが、探偵事務所を立ち上げた明智と予審判事の笠森は斎藤を犯人とするには確信が持てないでいた。

時子の身辺をあらった蕗谷の存在にたどり着く。

斎藤と蕗谷いずれかが犯人かを特定するために連想方式による試験(心理試験)を実施。

試験後日に蕗谷は笠森のもとを訪れる。疑ったことのお詫びも兼ねて事情を説明したいと笠森がいうが突然の来客。客は古本屋についた弁護士だという。古本屋にあった2枚折りの金屏風に傷がついていて問題になっているとのことで美術品の修復をやっている蕗谷の力を借りたいと資料室へ案内される。

資料室では弁護士とは名ばかりの探偵の明智が居た。

そこで蕗谷は明智の推理により事件を解明されてしまう。

食事をしながら新聞に載った斎藤を確認する蕗谷。

落ち着いて食事できてるのすごいですね。確認後新聞をぽいっと投げるの犯人らしい演出でした。

おちついてお茶をすすり、古本屋から持ち去った心理学と犯罪の本を手に取る。

これは…自分も試験にかけられると確信していたんでしょうね。

勉強熱心。

 

そして蕗谷と斎藤は案の定心理試験にかけられる。

読み上げられた単語から連想したものを1秒以内に答えろというもの。

斎藤は震えるほど緊張している様子でしたが、蕗谷は足を組んで余裕の表情でした。

格好いい…このサイコパス感…。

斎藤の震えながら答える演技がリアルで同情してしまいました。

 

心理試験後も蕗谷は美術品の修復か贋作か…製作に勤しみます。

その絵には春泥の贋作同様口元には蕗谷と同じほくろが描かれてる…。

彼は芸術家なんだろうな本来は…なんて思ったりしました。

 

また後日。

蕗谷は笠森に招かれ、うまいこと言いくるめられ明智のもとへ。

これは…解明されちゃう…。やだなぁ…。

蕗谷が言う金屏風を見た日にちと、実際に金屏風が古本屋に持ち込まれた日にちにズレがあり明智の勝利。

金屏風までおぼえてなかったなぁと蕗谷と一緒にやられた…っ!って気持ちになってしまいました。

まぁ、事件の解明だとかは正直いいんです。

私が知りたいのは、蕗谷の不思議な行動の数々なんですよね。

贋作を二部こしらえると、一つを本物とし原本は焼いてしまう。

それが蕗谷の流儀。

時子がお蝶であったことを知った時蕗谷は心底驚いた。

蕗谷自身がお蝶の贋作ならば、本物はこの世にあってはならない。

あの女を生かしておくわけにはいかなかった。

なんてロマンチックなんでしょうね。

贋作を作っているけど、彼は芸術家だったんです。

完全なオリジナルにはなれない。

でもその持てる技術ですり替わり誰に知られることもなく本物になることができる。

悲しい運命が作り出した芸術家だったんだな…と私は思いました。

だからきっと自分がわかるように自分と同じ口元のほくろを絵に加えていたのかな…とも。

明智は蕗谷の気持ちがわからないと言っていましたが、なんとなくわかる気がするんですよね。

もしかしたら、気持ちに寄り添いたいだけなのかもしれませんが。

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最後に

今回はじめて…だと思います。

エロティックサスペンスに手を出したのは。

でもこれは見てよかったなと思える作品でした。

真田広之さんが出ているからというのは大いにあるのですが、

蕗谷というキャラクターに魅了されました。

静かに自分の信念を貫く姿勢はとても美しいと感じます。

人は殺したら駄目だけどね!

全体的に暗く、コントラストが高めで、画質もあまりよくないので見にくいと思う部分が結構あります。

できればリマスターして欲しいところです。

あと、喘ぎ声が…でかい…っw

サラウンドだと音量調節にハラハラしてしまうと思うので、

これから見る!という方はヘッドホン推奨です。

したらば、これにて!

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